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関節センター


人工関節や関節鏡のスペシャリストである医師による質の高い手術と治療に加え、充実したリハビリから術後の早期回復を目指します。関節の痛みなどでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

関節センターの特長

  1. 永生病院では、最小侵襲、低侵襲手術を行います。従来の手術にくらべ小さい傷口で、筋肉や腱の切離を行わず(人工股関節手術では前外側進入法を利用)、抜糸のいらない縫合を行います。その結果、術後疼痛の軽減、早期リハビリが可能となり入院期間が短縮されます。

  2. 永生病院のリハビリテーションは個別担当制で、術前から退院まで専門の理学療法士が治療にあたります。

  3. 永生病院には回復期リハビリテーション病棟が併設されています。通常、術後2~3週間で退院を目指しますが、退院に自信のない方や、じっくりリハビリを行いたい方は、担当医はそのままで、回復期リハビリテーション病棟等に移動いただき入院期間の延長が可能です。

診療内容

そもそも『関節の病気』とは何でしょうか?膝痛や股関節痛の原因となる変形性関節症、関節リウマチやスポーツ外傷・障害(膝靭帯損傷、半月板損傷)などが主な病気です。
治療のゴールは個々により様々です。痛みがひどく日常生活で困っている方はもちろんのこと、趣味のハイキングやゴルフが痛みのために楽しくできなくなってきたなど個人、病状により治療の目的が違います。それぞれの目的に応じた治療を提案し、一緒にゴールを目指します。
そのためには、治療に当たる医師はもちろん、リハビリテーションを行う理学療法士、入院・手術の際に看護を行う看護師や退院にむけてお手伝いするソーシャルワーカーがチームとなって治療に当たることが重要です。

受診について

隣接している永生クリニックの整形外科外来において関節診を行っております。
関節の症状でお悩みの方、ご相談したいことがありましたらお電話でご予約いただき受診ください。

永生クリニック/お問い合わせ・ご相談先

電話:042-661-7780(代表)
受付時間:9時00分~16時30分にお電話ください。
休診日:日曜日・祝日・年末年始(12月30日~1月3日)

手術内容

術式

膝関節疾患
股関節疾患
肩関節疾患

人工膝関節置換術(TKA)


人工膝関節置換術(TKA)とは
傷ついた膝関節を、関節の代替として働くインプラントに置き換える手術です。通常、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の3つの関節面に特殊な精密器具を使って成形し、インプラントを挿入します。歩行時の痛みが軽減するだけでなく、下肢がまっすぐになり歩行がしやすくなります。

対象疾患:変形性膝関節症、関節リウマチ、骨壊死症

術前の両下肢。両側ともにO脚となっています。

術後の両下肢はまっすぐとなっています。
膝も両方とも、つくようになっています。

■永生病院 整形外科の特長
1. 永生病院では、創は従来よりも小さく、また術後の創も目立たなくなるように縫合しています。

従来の人工膝関節の手術創(18cm)

当院での人工膝関節の手術創(平均12cm)
(体格、変形の程度によって変わります。)

2. 症例によってPSI(Patient Specific Instruments)と呼ばれる個人個人の膝に合わせた手術器具を作成し行っています。それを使用することによって、患者様に最適な計画通りの手術を行うことが可能となります。

3. あらかじめ術前に自分の血液を採取し、術後に戻す自己血貯血を積極的に取り入れています。自己血を使うことによって、通常の輸血を回避することが可能となっています。

4. 手術中に出血、炎症、疼痛を軽減するカクテル注射を術野に注入しています。術後早期からリハビリが可能となっています。

単顆型人工膝関節置換術(UKA)

膝関節の内側あるいは外側だけの障害の場合、片側だけの人工関節に置換することができます。この場合侵襲が少なく、手術時間の短縮、出血量の軽減が見込まれます。永生病院では積極的に単顆型での置換を行っています。

対象疾患:変形性膝関節症、骨壊死症

右が従来の人工膝関節置換術の創(約18cm)、
左が単顆型の創(約7cm)

高位脛骨骨切り術(HTO)

変形性膝関節症の初期~中期の方が対象となります。通常、変形性膝関節症では内側の軟骨が擦り減りO脚となっていきます。すると悪い内側の関節面に体重が加わり、さらに変形が進行してしまいます。本手術は脛骨を骨切りし、膝関節を外反させることによって、内側にかかる体重を外側に移す手術です。内側の痛みの軽減が見込まれます。また、人工関節でなく自分本来の膝で行動できるのがメリットです。

対象疾患:変形性膝関節症、骨壊死症

図の説明:左が術前。下肢はO脚となっており、荷重線は内側を通っています。右は術後で、荷重線は真ん中やや外側を通るようになります。

鏡視下前十字靭帯再建術

断裂した靭帯は縫合しても元の靭帯の機能に戻ることはありません。そのため生体の他部位の繊維で代替させなくてはなりません。様々な再建法がありますが、当科では主にハムストリング腱を用いて再建しています。さらに、前十字靭帯は繊維が2束に分かれていることが知られており、当科では2束を分けて再建する2重束再建を行っております。また、患者様に合わせて、膝蓋腱での再建も行っています。

対象疾患:前十字靭帯損傷

膝蓋腱を用いた再建術

ハムストリング腱を用いた二重束再建術


鏡視下半月板縫合術、部分切除術

膝関節のクッションである半月板は外傷、あるいは加齢変性により断裂し、関節に挟まりこむことによって疼痛が誘発されます。以前は半月板は癒合する能力が低いために切除が第1選択でしたが、最近は縫合することにより癒合することが明らかとなりました。当科では関節鏡を用い、低侵襲で半月板を縫合することを積極的に行っています。

半月板損傷

縫合術後

人工股関節置換術(THA)

変形してしまった傷ついた股関節を、関節の代替として働くインプラントに置き換える手術です。疼痛が軽減し歩行能力が向上します。さらに、通常変形した股関節は動きが悪くなっていますが(可動域制限)、本手術は球体の股関節に替えるので股関節の動きが良くなります。また、悪いほうの足は短くなっていることが多いですが、脚長差の補正も可能です。(※脚長差の程度によります。)
■永生病院の特長
  1. 永生病院整形外科ではMIS-THA(最小侵襲人工股関節置換術 minimum invasive surgery)を行っています。手術方法として前外側アプローチを取り入れており、これにより手術創部を10cm前後と小さくすることができ、また、股関節周囲の筋も切離せず温存することが可能となっています。これにより、早期の回復、脱臼の防止が実現されています。
  2. 人工膝関節置換術と同じように自己血貯血を行っており、周術期の輸血するリスクを軽減させています。
  3. 人工膝関節置換術と同じように術中にカクテル注射を行っています。それにより術後の早期からリハビリが可能となっています。

鏡視下腱板修復術

肩関節にある腱板と呼ばれる筋肉の腱は外傷、あるいは加齢変性により断裂します。断裂すると、筋力低下により上肢の挙上が困難となります。また炎症を伴い運動時痛、最終的には夜間痛を伴います。断裂した腱板の縫合は不可能なことが多く、腱板を上腕骨頭に再逢着することが推奨されています。当科では関節鏡を用いて最小侵襲手術を行っています。一般的な創を開いて修復する方法に比べて、関節周囲の組織を温存でき、傷も小さくなるので復帰が早くなります。

腱板損傷

修復術後

鏡視下関節唇修復術

肩関節は通常関節包という膜に覆われており、これが脱臼を防止しています。しかし肩関節に過度な力が加わると、関節包に連なる関節唇と呼ばれる部位が破綻し脱臼に至ります。繰り返し脱臼してしまう人はこの関節唇が損傷したままとなっていることが多く、これを修復する必要があります。当科では本手術も関節鏡を用いて最小侵襲で行っており、関節唇を肩甲骨臼蓋に再逢着します。一般的な創を開いて修復する方法に比べて、関節周囲の組織を温存でき、肩が固くなりにくく復帰が早くなります。

肩関節唇損傷

修復術後

鏡視下関節包切開術

肩関節は周囲の軟部組織が炎症を起こして疼痛が生じることがあります(肩関節周囲炎)。そのような状態でそのままにしておくと、軟部組織が固まって肩が拘縮してしまいます。拘縮した方は捻ったり、挙上した際に疼痛が出現します。最終的には夜間痛の出現に至ります。通常はそのような肩はリハビリテーションで柔らかくしますが、それにも限界があります。高度に拘縮してしまった肩は手術によって固いところを切離します。

術後のリハビリについて

当院には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など100名を超えるリハビリテーションスタッフが配置されています。充実した施設に加え、担当スタッフが受け持ち制で患者様と密に接し、個人に合ったリハビリで術後の患者様が少しでも早く復帰できるようサポートいたします。当院の回復期リハビリテーション病棟は2病棟100床を有し、土日祝日、年末年始も休まず行う365日リハビリテーションを実施しています。

論文発表


永生病院 関節センターでは関節疾患の研究成果を海外でも発表し、世界に発信しています。
Orthopedics 48 (2025)
Usefulness of an Extensible Trial Neck in Total Hip Arthroplasty
Takashi Suzuki, Kei Kojima, Shunsuke Aoki, Tatsuya Kubomura

The Journal of Arthroplasty 34巻
The Effect of Posterior Tibial Slope on Joint Gap and Range of Knee Motion in Mobile-Bearing Unicompartmental Knee Arthroplasty

永生病院関節センター

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