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ホーム > お知らせ > 【ゆるっと薬剤師コラム】vol.4 高齢者のポリファーマシー対策

【ゆるっと薬剤師コラム】vol.4 高齢者のポリファーマシー対策


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ポリファーマシーとは

ポリファーマシーとは、単に薬の数が多い状態ではなく、「薬の副作用や誤服用のリスクが増え、服薬の継続が難しくなる状態」を指します 。高齢になると高血圧や糖尿病など複数の持病を抱えやすく、必然的に服用する薬も増えがちです 。薬を多く飲むと、一見安心な治療に思えますが、慎重に管理しないと安全性が損なわれる恐れがあります。

多剤服用は薬の副作用につながりやすく、体が弱った高齢者では特に注意が必要です 。認知機能や身体能力が低下し始めた方では、薬の影響で転倒や認知症の悪化を招き、要介護に至ることもあります 。また、複数の薬を飲むと飲み忘れや飲み間違いが増え、結果的に生活の質(QOL)が低下しかねません。

対策は

対策としては、薬剤を定期的に見直すことが重要です。厚生労働省の指針では、高齢者総合的機能評価(CGA)で認知・日常生活動作(ADL)・栄養状態などを総合的にチェックし、重複投薬や不要薬があれば医師・薬剤師で減薬・変更を検討することが推奨されています 。実際、診療報酬改定で「6剤以上使用の患者で2剤以上減薬すると加算される」など多剤服用対策が後押しされ、薬局でもかかりつけ薬剤師が服薬相談を担当する仕組みが整っています 。医師・薬剤師・看護師などのチーム医療で連携し、安心して薬を飲める体制づくりが進んでいます 。

日常の生活で気を付けたいこと

生活面では、例えばお薬手帳で薬の情報を整理したり、1日ごと・時間帯ごとに分ける薬の整理箱(ピルケース)や一包化(同じ時間に服用する薬や、一度に複数の薬を服用する場合に、それらを1回の服用分ごとに1袋にまとめる調剤方法)を利用して飲み忘れを防ぎましょう。また、可能であればかかりつけ医やかかりつけ薬剤師を持ち、定期的に服薬状況を相談する習慣をつくると安心です。運動やバランスのよい食事も健康維持に役立ち、病状が安定していれば医師と相談して減薬を検討することもできます。身近な工夫を積み重ねて、多剤服用のリスクを減らしていきましょう。
※薬を自己判断で中止するのは大変危険です。必ず医師、薬剤師に相談しましょう。
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