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【ゆるっと薬剤師コラム】Vol.16 脳梗塞の再発を防ぐお薬と出血を避ける生活の注意点


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脳梗塞(のうこうそく)とは

脳の血管が詰まって血流が途絶え、脳の一部が酸素不足で損傷する病気です。
手足の麻痺や言葉が出にくいなどの症状が突如として起こり、命やその後の生活に大きな影響を及ぼします。

脳梗塞の3つのタイプ

原因や詰まる血管の太さによって、大きく3つのタイプに分類されます。
タイプ 特徴
アテローム血栓性脳梗塞 脳の太い血管や首の血管が「動脈硬化」によって狭くなったり、詰まったりすることで生じる脳梗塞です。
ラクナ梗塞 脳の奥深くにある細い血管が詰まることで生じるタイプです。「高血圧」が主な要因となります。
心原性脳塞栓症 心臓でできた血栓(血の塊)が血流に乗って脳まで運ばれ、太い血管を突然ふさいでしまうタイプです。主に「心房細動」などの不整脈が原因となります。

脳梗塞慢性期の再発予防薬

脳梗塞の再発を防ぐためには、再び血管が詰まることを予防するお薬を長期的に服用し続ける必要があります。
原因となった脳梗塞の種類(タイプ)によって、使用されるお薬が異なります。

1. 抗血小板薬(こうけっしょうばんやく)
主に動脈硬化が原因の脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞)の予防に使われます。血液中の成分である「血小板」の働きを抑え、血栓ができるのを防ぎます(いわゆる血液をサラサラにするお薬です)。

・代表的なお薬:
アスピリン、クロピドグレル、シロスタゾールなど

2. 抗凝固薬(こうぎょうこやく)
心臓の病気(心房細動など)が原因でできた大きな血の塊(血栓)が脳に飛んでしまう、「心原性脳塞栓症」の予防に使われます。血液を固まりにくくする作用があります。

・代表的なお薬::
ワルファリンや、新しいタイプの直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)など

※DOACの種類:
ダビガトラン(プラザキサ®)、リバーロキサバン(イグザレルト®)、
アピキサバン:(エリキュース®)、エドキサバン(リクシアナ®)

脳梗塞の薬を飲むときの生活の注意点

抗血小板薬や抗凝固薬の影響により、怪我などをしたときに血が止まりにくくなることがあります。
日常生活では以下の点に注意して過ごしましょう。

すぐに病院を受診するケース

・出血量が明らかに多いとき
・吐血・下血(胃腸などの消化管からの出血)があるとき
・激しい頭痛(頭蓋内出血の疑い)があるとき
・広範囲な青あざ(皮下出血)が急に増えたとき

様子を見て服用を続けるケース

・歯茎の出血や鼻血などの「小さな出血」のとき
※自己判断で薬を止めず、そのまま服用を続けてください。
心配な場合は必ず主治医や薬剤師にご相談ください。

日常生活での怪我・出血予防

薬の服用中は、怪我をしない工夫と、粘膜を傷つけない習慣が大切です。

・出血を防ぐ工夫
洗面:歯ブラシはやわらかいものを選び、やさしく磨きましょう。
髭剃り:カミソリではなく、肌を傷つけにくい「電気シェーバー(電気かみそり)」を使いましょう。
鼻・目:鼻は強くかまず、指でいじらないようにしましょう。目も強くこすらないことが大切です。

・転倒(打撲)を防ぐ工夫
靴選び:歩きやすく、かかとが覆われていて脱げにくい靴を履きましょう。
移動:足元が不安なときは無理をせず、杖や手すりを積極的に使いましょう。
階段:上り下りは必ず手すりにつかまりましょう。

手術や検査を受けるとき

抗血小板薬や抗凝固薬を内服されている方は、出血が止まりにくくなります。
そのため、手術や検査の内容によっては、休薬(止めること)したりする場合もあります。
医師や歯科医師には、脳梗塞の予防薬を内服していることを忘れずに伝えましょう。
その際、お薬手帳を提示していただくと、正確な薬品名や用法・用量がひと目で伝わるため、とてもスムーズです。

最後に

脳梗塞の予防薬は、効果を直接実感しにくいお薬ですが、再発を防ぐためにとても大切なお薬です。
毎日しっかり飲み続けることが、これからの健康を守ることにつながります。
長期間服用するお薬ですので、もし何か少しでも不安なことや気になることがあれば、
いつでも医療機関の医師や薬剤師にご相談ください。
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