第8回八王子中部在宅医療・介護研究会を開催しました|イベントレポート
12月11日(木)に永生会と数井クリニックが事務局を務めている「八王子中部在宅医療・介護研究会」が開催されました。
研究会の様子と少しだけ内容をご紹介していきます!
研究会の様子と少しだけ内容をご紹介していきます!
八王子中部在宅医療・介護研究会とは
永生会と数井クリニックほか、各専門職が事務局を務めている「八王子中部在宅医療・介護研究会」は、八王子市中部の在宅医療・介護を支える専門職向けの勉強会です。
在宅医療・介護に関わるあらゆる職種の方が参加し、悩みや症例などを共有し一緒に考えていくことで、医療・介護の質を高めていくことを目的に開催されています。
年2回程で不定期開催しており、今回はついに定員を超える109名もの方に参加いただきました。
在宅医療・介護に関わるあらゆる職種の方が参加し、悩みや症例などを共有し一緒に考えていくことで、医療・介護の質を高めていくことを目的に開催されています。
年2回程で不定期開催しており、今回はついに定員を超える109名もの方に参加いただきました。
医療・介護・福祉と人とをつなぐ、生活支援コーディネーターとは?
第8回の開催テーマは「自立支援の“あと一歩”を叶える地域の力~医師とSCからのメッセージ〜」
前回も登壇いただいた八王子みなみ野心臓リハビリテーションクリニックの二階堂 暁 院長と八王子市福祉部高齢者いきいき課主査の吉井 文隆 様から、治療後の患者さんが、医療だけに頼ることなくその後の生活を取り戻すことの難しさと、その支援を担う生活支援コーディネーター(SC)の役割について講演いただき、患者さんを不安にさせたり困らせたりすることなく、社会復帰やあたらしい活動へつなぐ重要性を解説していただきました。
前回も登壇いただいた八王子みなみ野心臓リハビリテーションクリニックの二階堂 暁 院長と八王子市福祉部高齢者いきいき課主査の吉井 文隆 様から、治療後の患者さんが、医療だけに頼ることなくその後の生活を取り戻すことの難しさと、その支援を担う生活支援コーディネーター(SC)の役割について講演いただき、患者さんを不安にさせたり困らせたりすることなく、社会復帰やあたらしい活動へつなぐ重要性を解説していただきました。
東京都八王子市のSCは3つの層に分かれ、地域の皆さんが専門性や地域性を持った活動ができるように、それぞれ役割分担をしています。今回の研究会では各層からSCの皆さんに参加・登壇いただいて、お話を伺うことができました。
| 第一層 生活支援コーディネーター |
第二層 生活支援コーディネーター |
第三層 生活支援コーディネーター |
|
| エリア | 八王子市内 | 21の日常生活圏内 | 市内45の生活支援団体 |
| 構成 スタッフ |
・専門職 ・行政 |
・高齢者安心相談センター (地域包括支援センター) |
・助け合い活動団体 (多様な主体を持つ団体) |
| 活動 内容 |
・官民や庁内の連携 ・施策立案 ・認知症支援 ・フレイル予防 ・移動支援 など |
・日常生活圏のニーズ把握 ・必要な地域資源の創出 ・ニーズと地域資源のマッチング など |
・身近な生活圏のニーズ把握 ・助け合い活動の運営 ・活動の充実 など |
生活支援コーディネーター(SC)はどんなことをしている?
生活支援コーディネーター(SC)がどのような支援をするのか、医師が患者さんについてSCに相談するという形式でデモンストレーションを行いました。今回は八王子市より3人の第一層SCに参加いただき、具体的な症例をもとに検討していきます。
今回の症例は「介護サービスを嫌がる患者さん」についてのご相談。病院での治療やリハビリテーションではすでに十分回復しているので、通院ではなく介護サービスを利用した活動に切り替えても問題はないのですが、どうも介護サービスを使うことに抵抗がある男性についてです。
二階堂 院長からの説明が終わると、早速3人の第一層SCからは、その方の人柄やこれまでされていたお仕事についての質問があがり、患者さんの背景について深めていきます。男性患者さんが介護サービスを嫌がり、社会生活から離れてしまうというのはあるある!という第一層SCたちのお話に、参加者のみなさんの中でも共感の頷きが見えました。
二階堂 院長からの説明が終わると、早速3人の第一層SCからは、その方の人柄やこれまでされていたお仕事についての質問があがり、患者さんの背景について深めていきます。男性患者さんが介護サービスを嫌がり、社会生活から離れてしまうというのはあるある!という第一層SCたちのお話に、参加者のみなさんの中でも共感の頷きが見えました。
登壇者の皆さんもさまざまなサービスの提案をしつつ、参加者の第二層SCに意見を聞く場面も。突然の無茶振りだったものの、地域で行われている農園ボランティアに参加する自立支援の例を紹介してくれました。
グループワーク
今回もグループワークを行いました。各班には参加したSCが1人は含まれるようにできるだけ班分けされ、デモンストレーションで紹介された症例をもとに、意見交換を行います。
実体験や現在悩んでいることを交えながら、どうしたら患者さんのためになるのか、抵抗なく受け入れてもらえるのかと、熱く語り合う様子が各所で見られました。また、自分の身の周りにある支援資源を紹介し、情報交換する様子も。いつでもサポートに入れるように、各班の間を生活支援コーディネーターが巡回し、支援資源の説明やアドバイスなどを行いました。
実体験や現在悩んでいることを交えながら、どうしたら患者さんのためになるのか、抵抗なく受け入れてもらえるのかと、熱く語り合う様子が各所で見られました。また、自分の身の周りにある支援資源を紹介し、情報交換する様子も。いつでもサポートに入れるように、各班の間を生活支援コーディネーターが巡回し、支援資源の説明やアドバイスなどを行いました。
全員参加のちょこっとリンクワーカー?
SCの重要性を理解したところで、この役割を一つの職種で担うのにも限界があると話すのは、永生会にも所属している八王子市第一層生活支援コーディネーター 枌 紀男さん。「全員参加型のちょこっとリンクワーカー」について提案していただきました。
イギリスが発祥と言われているリンクワーカーは、病気や障害などが原因で社会から孤立しがちな人へ、社会的な活動や居場所など「つながり」を提供し、心と身体の健康をサポートする、SCと近い存在です。
支援資源が地域の至る所にあるにもかかわらず、どのように参加したらいいのかわからない、障害や病気のせいで今ある資源を活用できないというさまざまな事例があるなか、このリンクワーカーをさまざまな職種でちょっとずつ担い、知識や情報を集めて、新たな支援資源の発見や開発、利用の機会を増やしていきたいのだと語ります。
支援資源が地域の至る所にあるにもかかわらず、どのように参加したらいいのかわからない、障害や病気のせいで今ある資源を活用できないというさまざまな事例があるなか、このリンクワーカーをさまざまな職種でちょっとずつ担い、知識や情報を集めて、新たな支援資源の発見や開発、利用の機会を増やしていきたいのだと語ります。
まとめ
今回は、人と社会をつなぐ生活支援コーディネーター(SC)について、役割と今の課題について学ぶ会となりました。
多くの参加者が共感できる悩みや苦労があったようで、会の終了後も会話に花を咲かせ、お互いに情報交換をしている姿が印象的でした。
これからも、八王子市の在宅医療・介護を盛り上げていくため、研究会を続けていきたいと思います。興味のある専門職のみなさんはぜひ次回開催にご参加ください。
多くの参加者が共感できる悩みや苦労があったようで、会の終了後も会話に花を咲かせ、お互いに情報交換をしている姿が印象的でした。
これからも、八王子市の在宅医療・介護を盛り上げていくため、研究会を続けていきたいと思います。興味のある専門職のみなさんはぜひ次回開催にご参加ください。
